クロスボーダーM&A


海外企業とのM&Aは、“異文化との交渉”です。日本企業同士のM&Aでは想定できない様な事態にも直面します。

私どもは、基本的に、日本企業側に立ち、海外企業による日本企業への買収案件の助言・支援を行います。我々は「(見も知らぬし、訪問したこともない)海外企業を買いなさい。」と無責任な行為は致しません。

海外企業による日本企業の買収でも、多くの注意するべき事があります。犯罪から身を護るのには、犯罪手口を知ることが有効ですが、M&Aでも同じです。悪徳外国企業による代表的な2つの詐欺手口をご紹介します。

1)企業精査(デュー・ディリジェンス)で技術ノウハウ等を調べあげ、自社に持ち出す手口に注意が必要です。この手口は、M&Aを装い、狙いをつけた日本企業にアプローチして、ノウハウなどを徹底的に調べ上げ、最終契約を結ばずに、日本企業のノウハウを盗み出す手口です。

2)経営危機の日本企業にアプローチし、最終M&A契約を締結後、取引金額の僅か1割を払い、残り9割を払わず、日本企業が経営破綻するのを待ち、この日本企業の資産を格安で取得する手口です。

中国人の一部には「軍事転用可能な民生技術を持つ日本企業を買収したい。」と言う者もおり、我が国の安全保障を脅かしかねない話に巻き込まれてしまうリスクがあります。

2018年8月アメリカ合衆国では、国防権限法2019(外国投資リスク審査現代化法を含む)が上下両院で共和党及び民主党の圧倒的多数で可決され、トランプ大統領が署名し成立しました。この法律により、対米投資委員会が審査する範囲が大幅に広がり権限も強化され、外国への技術流失に厳しい審査が行われるようになりました。欧州でも安全保障に関わる企業買収への規制が強化されようとしており、海外企業買収のあり方が大きく変わりました。

お金に色がないように、技術にも色がありません。技術の軍事転用を目的とするM&Aへの支援・助言は致しません。

一方、欧米企業の多くは、我が国と共通の価値観やM&Aのルールを有していますので、M&Aで前述の様なトラブルが起きたという話を耳にしません。

この様に、海外企業とのM&Aは、相手国により変わります。相手側が我が国にどの様な感情を持っているかを念頭に置き、他社の失敗例を通じて彼らの手口を知ることが、海外企業によるM&Aを装った被害から貴社を護るのに有効です。

弊社は、我が国の国益に反するようなM&Aを助言・支援をせず、外国企業による悪質なM&Aから日本企業を護ることに主力を置いております。